7月に油の価格が上がるお話をこちらで書かせていただきました。
それに続き今度は小麦まで大幅に上がりそうなニュースが出てきました。
輸入小麦の売渡価格が19%上昇!
いやいや困りました。
政府売渡価格とは?
輸入小麦の政府売渡価格とは、過去の一定期間の輸入価格の平均値に、諸経費とマークアップを上乗せした価格のことです。
上乗せ分は、政府管理経費や国内産小麦の生産振興対策に充てられています。
輸入小麦の売渡価格は以前、年間を通じて固定価格でしたが、2007年4月からは国際相場の変動の影響を緩和するため、年2回、価格を改定することにし、直近6カ月間の平均買付価格をベースに計算されるようになりました。
おもな輸入国と輸入量は・・・
輸入小麦は主にカナダ、アメリカ、オーストラリアから輸入されています。
カナダ産ウェスタン・レッド・スプリング(1CW) おもにパン用 144万トン
アメリカ産ダーク・ノーザン・スプリング(DNS) おもにパン・中華麺用 90万トン
アメリカ産ハード・レッド・ウィンター(HRW) おもにパン・中華麺用 85万トン
オーストラリア産スタンダード・ホワイト(ASW) おもに日本麺用 75万トン
アメリカ産ウェスタン・ホワイト(WW) おもに菓子用 67万トン
穀物の国際価格
シカゴの取引価格自体が4月は6.1ドル/ブッシェル 10月は6.8ドル/ブッシェルとなりました。
大豆、コーンも大幅に上がり少し下がってきているところですが高止まりの様相です。
そして、コロナの影響もあり海上運賃が大幅に上がっています。これは港湾で働く人たちにコロナが蔓延するとその港自体が止まってしまいます。今回デルタ株の世界的蔓延により世界中の様々な港で起こってしまっています。
また、中国の経済が好調なため様々なものの価格も上がりつつあります。為替も円安傾向が続いているため価格上昇の要因になっています。
小麦の価格が上昇している理由は・・・
①年初来の米国産、カナダ産小麦に対する中国の旺盛な買付け、特に高騰したとうもろこしに代替する飼料用需要などで、小麦の国際価格が上昇していること
②更に6月以降、米国北部及びカナダ南部の日本向け小麦産地において高温乾燥により作柄が悪化し、価格が高騰していること
③太平洋エリアで輸送需要が回復傾向になったこと等から
海上運賃が大幅に上昇していること等により、前期に比べ上昇。
○ この結果、令和3年10月期の政府売渡価格は、61,820円/トン、令和3年4月期と比べて19.0%の引上げ。
となっています。厳しいですね。
そしてデルタ株の影響は他にも・・・
また、東南アジアで猛威を振るっているこのデルタ株で様々な商品に影響が出だしてきています。こちらについては次回に書いてまいります。(※2021年10月5日更新記事を以下に追加しました)
油の大幅な値上げに続き小麦まで。しばらく値上げが続きそうですのでメニューを考える際には慎重にお願いいたします!
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