「酢」あれこれ~②世界の酢
「酢」は昔から“カラダに良いもの”とされてきました。
調味料としてだけではなく、生活の知恵として、また最近はヘルシーな飲料としても親しまれています。
そんな「酢」について、あれこれまとめてみました。
酢は世界の調味料
酢は、日本だけでなく世界中で親しまれている調味料です。
私たちが一般的に使う酢は「醸造酢」。穀物・果実・野菜などの原料をもとに、いったん「酒」にして、それを酢酸発酵したもの。
醸造酢は米・麦などの穀物が原料の穀物酢と、りんご・ぶどうなどの果物が原料の果実酢に分類できます。
酢は糖分のあるものであれば何でも原料にすることができるので、世界各地に、その土地の風土・気候にあった農作物を原料とする伝統的な酢があります。
稲作文化の日本では、米から造る米酢が伝統的な酢ですが、韓国の麦酢、イギリス・ドイツのモルトビネガー(麦芽酢)、イタリアのバルサミコ酢、フランスのワインビネガー、アメリカのホワイトビネガー、スペインのシェリービネガー。
珍しいものでは、ハチミツ原料のハニービネガー、さとうきび原料のシュガーケインビネガー、ココナッツ原料のココナッツビネガー、パイナップル原料のパイナップルビネガー、牛乳の乳清(ホエー)原料のホエービネガーなどがあります。
ドレッシングだけでなく、肉料理などにもよく使われるので、それぞれの特徴を理解して活用すると、料理の幅が大きく広がります。
黒酢とは?
美容・健康への効果から人気なのが「黒酢」。
黒酢の定義は「原料に米または米に麦を加えたものを使用して、発酵・熟成によって自然に褐色・黒褐色になったもの」。
一般的な米酢との大きな違いは原料。
米酢が“精米した米”を使用するのに対して、黒酢は“玄米”のまま使用。玄米の持つ高い栄養価が、黒酢ならではの味わいを生み出します。また、長期間熟成することで独特の色になります。
酢の語源は?
英語のvinegar(ビネガー)は、フランス語のvinaigre(ビネーグル)が語源です。
vin(ワイン) + aigre(すっぱい)=vinaigre “ワインがすっぱくなってできたもの”という意味です。
また漢字の「酢」には、いくつかの説があります。
◆「酒」を口にしたときにすっぱくなっていて、思わず口を「窄(すぼ)めた」ことから「酢」。
◆「酒」が日数を重ねたもの。
◆「酒」から「作る」ということから「酢」。
「す」っぱいから「酢」ってホント???
「酢」あれこれ~③は酢の効果についてです。
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