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東南アジアからの輸入品がピーーーンチ!!!かも。

業務用食材卸の関東食糧社長の食空間創造ブログ vol.15


大手コンビニの人気商品のから揚げ棒が全国販売休止というニュースが出ていたと思います。
原因は生産国でのコロナの影響で生産ができなくなっているといわれています。本当なのでしょうか?

実は日本でも第五波として猛威を振るっているデルタ株はインドで変異した株とされていますが、今まで比較的感染者が少なかった高温多湿の熱帯地方の東南アジアでも爆発的に感染者が増えてきています。

タイ、ベトナム、インドネシア、マレーシアなど安い労働力で加工食品を支えている国々でもデルタ株の猛威でロックダウンが行われ、職場に対しても厳しい規制が行われています。
特にタイ、ベトナムはここ数年で中国の経済発展で中国のワーカーの賃金が上がってきたことと、チャイナフリー(中国産を敬遠する動き)から生産拠点が集中しだしていたところでもあります。

タイの新型コロナウィルスの対策は多くの都市でロックダウンが行われ厳しい行動制限が行われており、国境も閉鎖されています。冷凍食品製造工場などは実はミャンマーやカンボジアの方々が働いていることが多く、一度かえってしまった労働者を集めることができず、稼働率が大幅に下がってしまって商品の製造が滞っている状況です。タイではチキン加工品やエビなどの水産加工品が多く生産され日本に輸出されていますので、冒頭のから揚げ棒はこのタイでの生産状況によるものと思われます。

ベトナムも主要都市ではロックダウンが行われ、厳しい行動制限が行われています。また、工場でもワーカーを住まわせて管理することが求められ、寮などの施設のない工場では稼働ができない状況が続いています。ベトナムではバナメイエビやブラックタイガーなどの養殖も盛んなのでエビ製品や水産加工品に大きな影響が出そうです。

東南アジアの各国もロックダウンなどの対策で感染者数は改善傾向にあり、10月以降は少し緩和されていくものと予測されていますがまだまだ予断が許さないことと、8-9月の生産に大きな影響をしたことで年末にかけて、チキン加工品や水産加工品、水産冷凍原料に影響が出そうです。
また、油や小麦のところでも書きましたが、穀物原料が大きく値上がりしていることと、船での輸送コストも大幅に上がっていることから、商品価格が上昇してきます。
実際ニチレイフーズさんが11月より業務用商品の3~10%の値上げを発表いたしました。

私たちも何とか在庫を多めに確保して、今後の状況に備えていますが、10月以降の緊急事態宣言が明け、飲食店に対しての規制も緩和の方向に行くと思わぬ商品がお届けできないことも考えられます。その場合は何とぞこの状況をご理解していただき、ご容赦いただければと思います。

また、こういった状況を踏まえた年末に向けてのメニューなどの見直しにぜひとも弊社のこのバイヤーセレクションやKANTOEXPRESSをご活用ください!

この記事を書いた人
臼田 真一朗

社会人スタートは味の素株式会社にて家庭用の営業!家庭用は神戸にてスーパーさんや問屋さん周りをしてました。関西の商いを学んでから、関東食糧へ入社。2013年から代表取締役しております。フードアナリスト1級、日本フードアナリスト協会理事、JSA公認ソムリエでもあります。食と仕事を通して皆さんの暮らしをより良くしていくために、より豊かで幸せな食空間を創造して世の中にわくわく、ウキウキ、いきいき、ドキドキを増やしてまいります!

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