土用の丑の日 うなぎあれこれ~其の四
暑さが本格化する7月。この季節にスタミナ食として食べたいのがうなぎ。
日本には「土用の丑の日」にうなぎを食べる習慣があります。
ことし2022年は、土用の丑の日が2回あります。そんな土用の丑の日のこと、うなぎのことをまとめてみました。【其の四】
東西で違ううなぎの調理法
関東は…
背開きにして、一度素焼きしてから蒸す。タレをつけてさらに焼く。
江戸の町には侍が多く、腹開きは「切腹」を意味することから縁起が悪いとされ、背開きが主流になったといわれています。
蒸すことで“トロふわ”な仕上がりになります。
関西は…
腹開きにして、直接焼き始める。
関西(上方)は商人文化だったので「腹を割って話す」を意味する腹開きが好まれたそうです。
関西風は蒸さずに長く焼くため“パリふわ”な仕上がりになります。
埼玉でうなぎ?
浦和は蒲焼き発祥の地!
日本各地には必ずといっていいほど「ご当地グルメ」があります。
埼玉といえば…うどんをイメージする方も多いと思いますが、実は「うなぎ」の名店がたくさんあります。
中でも…うなぎの街といえるのが浦和~浦和は“うなぎの蒲焼き”発祥の地と言われています。
埼玉でうなぎが食べられるようになったのは、江戸時代だと言われています。
当時の浦和近郊には沼地が多く、川魚とともにうなぎが生息。そのうなぎを蒲焼きにして中山道を行き交う人に提供したところ評判となり、わざわざうなぎを食べるために訪れる人の姿もあったそうです。
大正時代に入ると、開発のため天然のうなぎはいなくなってしまいましたが、その後も、伝統の味はしっかりと受け継がれています。
食文化を守るために…
江戸時代から続く食文化を守ろうと発足した「浦和のうなぎを育てる会」がさまざまな取り組みを行っているほか、浦和のうなぎをPRするため誕生したご当地キャラクター『浦和うなこちゃん』も、埼玉県各地のイベントなどで活躍中!
「浦和のうなぎを育てる会」HPより
うなこちゃんの生みの親は、アンパンマンでおなじみの漫画家・やなせたかしさん。
さいたま市の魅力を広めるため「さいたま観光大使」にも選ばれ、浦和駅前・公園などには石造も建てられています。
うざく
関西地方で土用の丑の日に食べられることが多い料理に『うざく』があります。
「うざく」は、うなぎときゅうりの酢の物。三重県発送の郷土料理で、ミョウガ・わかめ・しらすを加えたりすることもあります。
うなぎの蒲焼きをザクザク切っているから“鰻ざく”。うなぎの蒲焼き×ザクザクと切ったきゅうりを合わせたものだからうざく…名前の由来には諸説ありますが、うなぎのふわふわした食感×きゅうりのシャキシャキした食感、温かい蒲焼き×冷たいきゅうりの酢の物、食感、温度差も楽しめそうです。
うざくはどちらかというと家庭的な料理という立ち位置なので、定食の小鉢・お酒のおつまみなどに喜ばれるかもしれません。
うなぎを活用して季節感を!
また、いつものメニューにうなぎをアレンジして使うと、グッと季節感も出ます。
期間限定メニューとして活用してみるのもいいかもしれません。
キッコーマンさんのHPにうなぎレシピがたくさん紹介されているので、メニュー作りの参考にしてみてはいかがでしょうか~
ヨロ研野菜など旬の野菜を使ったうなぎメニューもいいかもしれませんよ~
まとめ
「土用の丑の日 うなぎあれこれ」最後までご覧いただき、ありがとうございます。
稚魚が減ったり、価格が高騰したり、以前ほど気軽に食べられなくなっていますが、古くから続く食文化を大切に、うなぎを食べて元気に夏を乗り切りましょう!
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