2024年令和の米騒動!?? 新米が出回っても価格が下がらない背景とは!?
価格の現状
ほとんどのものが上がっている中、価格が安定していたお米がとても高値になっております。いま10キロで6000円を超えてきているので、ここ20年では最も高い価格となっています。
11月には新米が出そろうので価格が下がってくるとの見方もありましたが、ここにきても価格が下がるどころか上がってきそうな形です。
どうしてそうなっているのでしょうか?
昨年の作況指数と価格高騰の要因
今回のお米の価格は、昨年令和5年度のお米の作柄は作況指数では101でしたので全く問題ないものと考えておりました。昨今の人件費や飼料、燃料費などの高騰で若干の値上げではありますが、そんなに心配していない状況でした。
しかしながら、本年令和6年5月ぐらいから新潟を中心とした東北地方の米の高温障害の影響が大きく、お米の在庫状況がタイトになってきたという情報が入りました。
高温障害の影響
そのころから新米前であるにもかかわらず、値上げの案内と数量が確保できるかどうかわからないといった状況となりました。実際8月後半ごろから銘柄によっては、品切れが起こりだし9月にはスーパーの棚からお米がなくなるということが起こりました。
お米は長らく減反政策を続け、減反政策自体は2018年に廃止されていますが、お米以外の作物への転換や飼料米への転換には補助金が出ている状態なので、実質的には減反政策は継続されている状況です。
減反政策と農家の状況
また、農家の高齢化も進み、農地は増えていない状況です。そんな中高温障害で出荷できるお米が足りなくなったことと南海トラフ注意情報でお米の買い置きが起きここまでの騒ぎとなってしまいました。
足りないのなら備蓄米を出すべきだとの話もありましたが、今回の放出はありませんでした。過去には2003年のコメ不足、2011年の東日本大震災、2016年の熊本地震の時に放出されています。
供給側の視点
熊本の地震の時の備蓄米放出では、その後米の価格が上がらなかったので消費者にとっては大変素晴らしい対応でしたが、供給側から見たら「価格の上げられるチャンスだったのに」なんてことをという声も少なくなかったようです。
この辺りが今回の放出に対してもかなり慎重になっている要因のようです。供給側は販売価格が上がらないことが悩みだったので、今回のように価格が上がっていくことは長年の悩みの解消につながっています。
新米の価格高騰とその影響、 今後の見通し
新米の価格と今後の見通し
ですので米の価格が高くなるのを喜んでいる側もあるということです。今期は品薄の中での新米スタートだったので、早場米の宮崎の価格も例年の1.5倍から2倍で始まりました。
新米が出そろう11月には落ち着いてくるだろうとの見方もありましたが、今年も高温障害の出ている産地も多く(ここ埼玉もひどいようです)ものが出てこないこともありむしろここから値上げになるかもしれない状況です。
量の確保と先物取引
量も高温障害の影響、農家へ直接買い付けに行っている業者の増加などで、農協などの今までのルートに集まっていないのが現状です。作柄は例年並みとの情報なので量はあるはずなのですが、どこかが買い付けに回っているように感じています。
また、お米の先物取引も8月に始まったことも原因の一つかもしれません。いずれにしても今の状況ではお米の高値については解消する見込みが立っていません。
給食への影響とメニュー価格の改定
お米が高くなり給食などでも、おかずの見直しやデザートカットなどが起こってきているようです。ぜひ原価計算をし直してメニュー価格の改定をしていくべきと考えます。
前にもこのブログでも書きましたが、最低賃金を目安に値上げを決めるのがいいと感じています。本年は大体50円近く上がり埼玉は1078円となりました。
デフレからインフレへ
最低賃金と値上げの提案
ランチの価格はこの価格を目安にプラスマイナス100円前後で検討するのがいいと思います。ディナーは3倍ですね。これから年明けも人件費、物流費の上昇、為替の影響による様々な商品の値上げが予定されております。
デフレからインフレへと着実に進んでいますので、メニュー単価にお悩みの皆さんは早めに上げていきましょう!
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